研究室の歴史

1967年 農学部に食品工学科が新設され,微生物生産学分野が誕生.
1969年 栃倉辰六郎教授が微生物生産学分野の初代教授に就任.
1991年 栃倉教授定年,熊谷英彦助教授が二代目教授に就任.
1997年 農学研究科応用生命科学専攻に移行
1999年4月 新設された大学院生命科学研究科に移行し,微生物細胞機構学分野に改称.
     熊谷英彦教授,鈴木秀之助教授,玉置尚徳助手の体制でスタートする.
     山本憲二助教授は同研究科 分子応答機構学分野の初代教授に就任.
2002年4月 分子応答機構学分野に片山高嶺助手が就任.
2004年3月 熊谷英彦教授定年.石川県立大学教授に就任.
2005年3月 片山高嶺助手が石川県立大学講師として栄転.
2005年5月 農学部総合館から農学・生命科学研究棟に引越.
2006年1月 分子応答機構学分野に芦田久助手が就任.
2007年3月 玉置尚徳助手が鹿児島大学助教授として栄転.
2007年7月 山本教授が微生物細胞機構学分野教授となり,分子応答機構学分野教授を兼任.
2007年9月 鈴木秀之准教授が京都工芸繊維大学教授として栄転.
2008年6月 分子応答機構学分野 芦田助教が微生物細胞機構学分野准教授に昇任.
2010年3月 山本憲二教授定年.
2010年4月 微生物細胞機構学分野に栗原新特定助教が就任.
2011年1月 微生物細胞機構学分野に福澤秀哉教授が就任.


最近の卒業生の進路(微生物細胞機構学,分子応答機構学,微生物生産学)

■大学院博士課程修了者 
ミシガン大学PD,立命館大学PD,京都大学理学研究科PD,ジョージア大PD,石川県立大PD,理化学研究所PD

■大学院修士課程修了者 
タカラバイオ,明治乳業,明治製菓,京つけもの西利,菊正宗酒造,松谷化学,ミツカン,ヤマサ醤油,イーライリリー,三菱化学メディエンス,ニチレイ,林原生物化学研究所,ライオン,キッコーマン,日清オイリオ,ハイテック,ボストンコンサルティング,カルビー,ヤクルト,サッポロビール,東洋紡,味の素,花王,三菱化学,日本製紙,太陽化学,高砂香料,グラクソスミスクライン,三島食品,オルガノ,京都大学生命科学研究科博士課程進学,京都大学薬学研究科博士課程進学,京都大学ウィルス研究所博士課程進学 etc.

■学部卒業者 
コカコーラウェスト,グリコ栄養食品,ボストンコンサルティング,生命科学研究科(他研究室含)修士課程進学,農学研究科修士課程進学 etc.


大学院生の出身大学/学部

さまざまなバックグラウンドを持った学生が集まっています。

京都大学 農学部,薬学部,医学部保健学科
京都工芸繊維大学
京都府立大学
名古屋大学
神戸大学
大阪教育大学
奈良女子大学
広島大学
岡山大学
立命館大学 etc.


研究室環境

吉田地区北部構内、農学部総合館の北側の農学・生命科学研究棟7Fにある眺めの良い研究室で、研究を進めています。クローニング,タンパク質精製,糖鎖解析に必要な機器(PCR, FPLC, HPLC, DNAシークエンサー,大型遠心機, 小型遠心機, 凍結乾燥機, エバポレーター, マクロプレートリーダー)や施設(低温実験室, RI実験室, 動物細胞培養室, 動物飼育室)を使用することができます。


主な学会活動

日本農芸化学会
日本生化学会
日本糖質学会
日本応用糖質科学会
日本乳酸菌学会
日本生物工学会
GLYCO (International Symposium of Glycoconjugates)
ICS (International Carbohydrate Symposium)
EuroCarb (European Carbohydrate Symposium) etc.


イベント

お花見 (春)
新歓ハイク (春)
研究室旅行 (夏)
ソフトボール (春、秋; 農学部食品生物科学科の大会に参加)
忘年会 (年末)
追いコン (年度末)
その他、研究室吞み会を随時


大学院進学案内

私達の研究室は、大学院生命科学研究科に所属しています。大学院入試などに関する情報は「京都大学大学院生命科学研究科」のサイトを参照ください。大学院入学希望者は、博士課程前期(8月上旬)・博士課程後期(2月中旬)のいずれかを受験して頂きます。

また、京都大学農学部食品生物科学科を兼担しておりますので、4回生の研究室配属で選択することができます。

大学院の受験を希望される方は、事前に教員にコンタクトを取ってください。また、研究室の見学などの問い合わせも随時受け付けております。

福澤秀哉(教授) fukuzawa(@)lif.kyoto-u.ac.jp (ただし,カッコ内の「@」を小文字に変えて手入力して下さい。)

または芦田 久(准教授)までどうそ!

研究室概要

多様性の魅力

 一円玉と同じ重さである1gの土くれを採った時、その中にはどれぐらいの数の微生物がいると思いますか? そこにはおよそ1億ほどの微生物がいます。それは日本の人口とほぼ同じ数です。日本人の中にはいろいろな能力を持った人間がいます。時速150kmの速さの球を投げることができる人間もいれば何十ケタの数字の計算を暗算でたちどころにできる人間もいます。それと同じように微生物にもいろいろな能力を持ったものがいます。強いもの、弱いもの、あることに秀でているもの、そうでないもの。そうした多様性のあるものの中から目的の能力を持ったものを探し出し選ぶこと、それが微生物のスクリーニングです。たった1gの土くれでこれだけ多くの微生物がいます。世界は広い。探し求めれば、目的とする能力を持つ微生物は必ず見つけ出すことができます。それが微生物の多様性の魅力です。

 多様性の魅力といえば、この研究室が主として研究課題としている研究分野の「糖鎖生物学」では糖鎖の多様性が大きな魅力です。例えば、同じアミノ酸で作られるアミノ酸の二量体(ジペプチド)は1種類しかありません。ところが、ピラノース型をしたグルコースのようなヘキソース(六炭糖)同士からは11種類の異なった二糖類を合成することができます。これはヘキソース同士の結合に多数の異なる様式があるからです。次に三量体を考えてみると、同じアミノ酸からなるトリペプチドは1種類しかできませんが、同じヘキソピラノースから合成され得る三糖類は理論上、176種類できます。一方、それぞれが異なったアミノ酸と異なったヘキソピラノースからなる三量体について比べてみると、異なったアミノ酸からなるトリペプチドは6種類の異性体しかできませんが、異なったヘキソピラノースからなる三糖類はなんと1056種類の異性体ができます。それが、さらにいくつかの種類と数の糖からなる「糖鎖」となるとその数は膨大なものになります。その糖鎖の一つ一つが化学的情報を担っているとすると、糖鎖が持つ情報量は膨大な量になります。糖鎖の研究の魅力はこのような多彩さを糖鎖が持っていることに他なりません。

 私達の研究室は生命科学研究科の創立時に設立された研究室で、学部とパイプで結ばれている訳ではありません。そのために研究室の大学院生はいろいろな大学からの出身者で占められています。それぞれの院生にはそれぞれの大学で学んで来たバックグラウンドがあります。理学、農学、薬学、工学など、それは実に多彩です。このような多様なバックグラウンドを持った学生が集まって研究をしている、まさに多様性の魅力を具象化したような研究室が私達の研究室です。

 前教授・名誉教授 山本憲二